近年、子どものアレルギー疾患などが増加しており、妊娠中から小児期にかけての環境との関連が指摘されています。こうした環境が子どもの健康に与える影響を明らかにするため、環境省では2011年より全国15カ所で約10万人を対象に「子どもの健康と環境に関する疫学調査（エコチル調査）」を行っています。兵庫県では尼崎市が対象地域に選定され、私たち兵庫医科大学が調査を担当しています。

2014年までに5,000組のお母さんとお子さんに参加していただき、現在はお子さんの生活環境と健康状態を中心とした調査を行っており、お子さんが13歳になるまで継続してご協力いただく予定です。エコチル調査を通じて、環境が子どもたちの成長・発達にどのような影響を与えているかを明らかにし、未来の子どもたちが健やかな生活を送れるような環境づくりに貢献したいと考えています。

エコチル調査を成功させるためには、参加されている方だけでなく、地域で行政、教育、医療等に関わっている多くの皆様のご協力が不可欠です。このホームページでは、エコチル調査の進捗状況や調査で得られた成果をお知らせするとともに、エコチル調査に関連するイベント情報なども発信していく予定です。

私たちを取り巻く環境が子どもの成長や発達に与える影響を明らかにし、次代を担う子どもたちが健やかに育つ環境の実現を目指して取り組んでまいりますので、エコチル調査へのご協力をよろしくお願いいたします。

エコチル調査　
兵庫ユニットセンター長島　正之

今、そして未来の子供たちへ

初めまして、田中と申します。小児科医としてこれまでながく働いていましたが、この度２０２１年２月よりエコチル調査を担当することになりました。エコチル調査では環境中にある多種多様な因子や、生活の在り方がどれだけ子供の体に影響を及ぼしているのかを調査しています。これほど大規模に長期にわたり、環境と子供の体との関係を調査する試みというのは世界的にもあまりなく、またこれだけ多種多様な気候風土を持つ国での調査については大きな意義があると考えています。このような調査に参加できますことを大変うれしく感じています。またこの調査の結果が現在の子供たちだけでなく、これから生まれてくる将来の子供たちの生命、健康に大きく貢献できることを期待しております。皆さんの御協力あってのエコチルです。微力ながら、その一助になれるように努力してまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

皆さまとともに歩み、
エコチル調査を通じて、子どもの成長を見守ります

2020年４月から兵庫医科大学・公衆衛生学教室に着任し、エコチル兵庫に尽力することになりました。
エコチル調査は2011年に開始しましたが、私は、それより前の計画立案段階（2007年）から関わったメンバーの一人です。環境要因が子どもたちの成長・発達にどのような影響を与えるのかを明らかにするこの研究は、これまで多くの困難を乗り越えて今に至っております。
本研究に賛同いただいた皆さまとともに歩み、エコチル調査を通じて、子どもの成長を見守りたいと思っております。

親御さんが安心して子育てでき、
子どもたちが健全に発達・成長
できる社会のために

2020年4月から、エコチル調査に関わらせて頂く事になりました谷口と申します。
私は小児科医として、お子さんの発達や神経・筋疾患に携わって参りました。保護者の方々は、我が子の健全な発育や発達、また持病にとって、何が良い影響を与え、また何が悪影響を及ぼすのかということを常に考え、正確な情報を求めておられるという事を日々の診療の中で感じております。私自身も妊娠や子育てを通して、取り巻く環境や、口にするものなどに関して、常に子どもにとってより良い選択をしてあげたいという親の思いを実感するようになりました。
エコチル調査は、本邦において今までに例の無い大規模かつ、大変意義のある疫学研究です。エコチル調査に参加されている皆様、いつもご協力くださり有難うございます。
親御さんが安心して子育てでき、子どもたちが健全に発達・成長できる社会のために、エコチル調査を通して貢献できるよう努力して参ります。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

“今”そして“未来”の
　　　よりよい生活を願って

いつもエコチル調査にご協力いただき、ありがとうございます。
子育て中の方からのお話をお聞きしていると、お子さんの成長に喜んだり、悩んだりしながら、 ご家族と過ごす時間を大切にされていることが伝わってきます。
エコチル調査では今後、参加者のみなさまのご協力のおかげで得られた成果を公表する機会が 増えてきますが、一瞬一瞬が人生を形作るように、おひとりおひとりの回答がエコチル調査を形作ります。
お子さんやお孫さんが過ごす“未来”の生活がよりよい暮らしとなるように、引き続きエコチル 調査にお力添えください。
そして、参加者のみなさまの“今”の生活が有意義な時間となりますように。
今後も、参加者のみなさまのご健康とお子さんのすこやかな成長を願っています。